
今回は名店会の現会長に登場してもらいます。

写真をもってきました。30歳前後だと思いますよ。

あれ、どじょうすくい踊ってますね。

そうそう。はずかしかったなぁ。

昭和50年ごろ、東中野名店会が賑やかだった頃。道路をせき止めて川にして、
どじょうつかみをやったことは、以前、お米屋さんが話してくれました。

そうだよ、大盛況だった。大人も子どもたちもいっぱい集まって。

どじょうつかみはどのタイミングで踊ったの?

それがね。道路を土のうで、せき止めて川にするにはそれなりの準備がいるの。

大がかりだから、たいへんだったと思います。

前日までに六天神社に集まって、砂を買って、袋につめる作業から準備した。
当日は、歩道の縁石が切れているところを土のうで埋めて水がもれないように、
積み上げる。その作業もなかなか時間がかかるんです。

そうでしょうね。水が流れていったらだいなしだもの。
ぼんやり見てるわけにもいかない。

その作業をしてる間、そこで青年部が時間かせぎに踊れということになって。

なーるほど。でもどじょうすくいは、前から踊れたんですか?

いやいや 猛特訓。うなぎやの桐生さんに教わり、メイキャップは器用な
鳥一(トリイチ)の山田さんが担当してくれた。10人くらいが踊ったね。

みんなの協力があったんですね。でも、今はやってませんね。

そう、あの頃は神田川がよく氾濫してね。すごい水が出たのよ。
一度なんてコイをつかまえたよ。でも、まぁ、被害を受けている人もいるのに、
水を流すってのも不謹慎って声があったり年によっては、水不足で水を無駄に
しちゃいけないとかね。

なるほど、でも子どもたちは楽しかったでしょうね。

そうさ。いい思い出だ。
